神奈川県立上溝高等学校 (神奈川県)

課題
  • 校務でICTを有効活用したい
  • セキュリティを強化したい
導入製品・サービス
    • Hardlockey
自治体規模
100校以上
プロフィール

神奈川県立上溝高等学校
〒229-1123 相模原市上溝6-5-1
明治44年4月開校
https://www.pen-kanagawa.ed.jp/kamimizo-h/

印刷用資料
ダウンロード(PDF:674KB)
取材日
2004年

創立94年の歴史ある県立上溝高校。ただ伝統を重んじるだけでなく、時代の要望に応えられる才気あふれる生徒を輩出するために、さまざまな取り組みがなされています。なかでもコンピュータ教育については、他校にさきがけ、パソコン実習の授業を展開するなど、時代のすう勢をにらんだ先進のカリキュラムが導入されています。

Hard Lockの導入も3年目。セキュリティ面だけでなくさまざまな校務面の作業についても、じつに効果的な使い方をされています。Hard Lockの機能、便利さを、余すところなく応用されている同校。その理想的な活用現場をレポートしました。

情報科授業の先駆者、上溝高校

情報教育の先駆として培ったノウハウで、活気あふれる授業が展開されている。
▲ 情報教育の先駆として培ったノウハウで、
  活気あふれる授業が展開されている。

ついに「情報科」という新時代の教科がスタートした神奈川県の高校。同校では「自己表現=プレゼンテーションができる生徒」を目標に、これらのカリキュラムへの取り組みが行なわれています。情報科の中の情報Aでは、情報モラルを中心にリテラシーとプレゼンテーションを学び、情報Bではプログラムを学習、情報Cではネットワーク中心の授業が行なわれています。特に力を入れている情報Cでは「どうやって携帯のメールは届くの?」といった身近な例を題材に、生徒により興味をもたせ理解を深めさせるよう、創意あふれる授業が展開されています。


セキュリティの重要性を、Hard Lockで確認

「学校というのはプライバシーに直結するような、たくさんの個人情報が集中している場所。ですからHard Lock導入以前からも、生徒の個人情報は校務サーバーと切り分け管理したり、インターネットに接続する場合もUSBキーを利用して、ネット接続に対する意識を他の先生にも持っていただいていました。しかし不正侵入の方法がますます巧妙になり、インターネット領域に出ることの危険性がますます高まるなか、きっちりとしたセキュリティを施す必要があったのです。そこで力を発揮するのがHard Lock。このハードルをかけることで、個人情報サーバーへの不正アクセスを完全に遮断でき、なおかつインターネット領域に出ることのリスクをさらに強く先生方に認識してもらえるのです」。

利便性と安全性、信頼性を確保して初めて安心して情報教育が出来ると語る天野先生。
▲ 利便性と安全性、信頼性を確保して初めて
  安心して情報教育が出来ると語る天野先生。

民間と違い学校の場合、個人PCの利用も多いのが現状です。そこでHard Lockによるセキュリティは必要不可欠となるのです。まさに「Key」=「意識」の式が成り立つわけです。どの先生もコンピュータやネットワークに対してスキルがあるとはいえないなか、ネットの恐さを理解するための重要な「Lock=錠前」がHard Lockといえるのでしょう。また、学校という特殊な環境における考慮も必要です。「大まかな言い方ですが、学校という場所には“管理する側(教師)”と“管理される側(生徒)”という2種類の人間しかいません。Hard Lockがこの2つを簡単明瞭に切り分けるのも大きな魅力ですね」。


「安全性」をバックに、多種多様な活用事例

セキュリティを考える上で、決して外してはいけない要素に「安定性」があります。この安定性についても同校の場合、Hard Lockを導入してから3年目にいたる現在まで、一度もトラブルを起こすことなく作動しています。安定性が確保されているからこそ、さまざまな用途にも安心して利用できるのです。「現在、校務サーバーと個人情報サーバーとに切り分けて使用していますが、校務サーバーでは説明会のお知らせなどを共有したり、出張伝票の作成などにも利用しています。一方、個人情報サーバーでは使用者を限定し、Hard Lockの鍵は先生の個人管理としています。また、生徒情報にもセキュリティレベルを設け、最も低いCランクにあたる名表などは校務サーバーに、Bランクに値する成績表などは個人情報サーバーに、Aランクの指導書などは持ち出し禁止などの対策をとっています」。このように同校では、個人情報管理に対して、ハード、ソフト両面からの徹底したセキュリティが実践されています。「また、Hard Lockの場合、いつでもJMCの担当者が駆け付けてくれるのもポイントですね」。

Hard LockのUSBキー。キーを挿入し、パスワード入力するだけで安全性が確保される。
▲ Hard LockのUSBキー。キーを挿入し、
  パスワード入力するだけで安全性が確保される。

今の時代、エンドユーザーがすべてを知っていなくても問題はありません。大船に乗ったつもりでいいのです。

ところで実際に使用されている他の先生方からはどのような声が上がっているのでしょうか?「Hard Lockの使い方は非常に簡単。例えば新しい先生が着任されて、Hard Lockの使い方を教えるのも、短時間で済みます。その後はすぐに校務サーバーにある生徒指導や総務などのフォルダー管理もみなさんスムーズに使うようになりますね」と、他の先生方からの声も上々のようです。


上溝高校の取り組みを全国に広げ、心から安心できる教育現場に

同校以外でもHard Lockなどのシステムが導入され、学校側も情報漏洩に関する危機意識を持ち始めてはいますが、まだまだ日本の学校現場全体におけるセキュリティの認識は低いと先生は指摘します。

「セキュリティというソフト部分について、日本はまだまだ認識が低いのが現状ですね。県立高校1校だけが頑張っていてもだめなんです。すべての学校が、セキュリティへの意識、個人情報の重さを認識してこそ、生徒も安心して学校生活を送ることができるわけですから」。

個人情報がいともたやすく売買されてしまう時代。未来を担う子供のためにも、教育に携わるすべての人間の意識改革が必要です。先生方の心に“意識”という名のKeyを植え付けるHard Lock。上溝高校では、そのKeyは着実に先生方の意識のなかに根をはりつつあるようです。