板橋区立板橋第一小学校・板橋区教育委員会 (東京都)
- 課題
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- 授業でICTを有効活用したい
- 導入製品・サービス
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- ICT支援員
- 自治体規模
- 50校~99校
- プロフィール
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板橋区立板橋第一小学校
所在地:東京都板橋区氷川町13-1板橋区教育委員会
所在地:東京都板橋区板橋2-66-1
- 印刷用資料
- ダウンロード(PDF:363KB)
- 取材日
- 2020年9月取材
東京都板橋区は2014年に「板橋区教育ICT化推進計画」を策定し、ICT機器の導入や活用の促進に取り組んできました。2015年には区立小学校・中学校2校を実証実験校に指定し、ICT支援員を配置。2016年から全区立小学校・中学校・特別支援学校でのICT支援員事業をスタートしました。同年に全校整備された電子黒板や、段階的に導入されたタブレット端末(1校あたり一クラス分)を効果的に活用していくためには、学校に寄り添ったICT支援員のサポートが不可欠だったといいます。ICT支援員の活動の様子や運用管理について、板橋区立板橋第一小学校の湯澤斉之校長先生、板橋区教育委員会教育支援センターの小野智統括指導主事、工藤佳朋教育支援係長、瀬田幸司氏にお話を伺いました。
先生のパートナーとして課題を解決
湯澤校長先生は、ICT支援員を「教員の一人」だと考えていると言います。「ICT利活用を進めるためには二点のハードルがあります。一点は機器のセッティングや準備など、授業で使える状態にすること。もう一点は効果的な活用方法、どのように使えば良いかということです。ICT支援員は、これらの課題を解決してくれる存在です。授業準備やサポート、活用提案などを行ってくれるICT支援員は、チーム・ティーチングを行う教員の一人で、先生のパートナーだと考えています」。
学校を熟知した活用提案
湯澤校長先生は、「JMCのICT支援員は、学校のことを本当によく知っている」と評価します。「ICTに苦手意識をもつ先生もいます。そんな先生に対して、『前年度に子供たちはこんな経験をしたから、今年度はこれをやりましょう』という提案をしてもらえたことが印象に残っています。新しく担任になった先生よりも、ICT支援員のほうが子供たちのICT活用の習熟度をよく把握している場合もあります。学校全体を俯瞰し、横断的に見られるICT支援員だからこそ、子供たちのどういう能力を伸ばすかという視点で提案ができるのだと思います。先日もプログラミング教育に関する資料を頂いたのですが、すごく勉強しながら作られたことが感じられました。単に技術的な支援を行うだけでなく、学校をよく知っているからこそ、先生方ともうまくコミュニケーションが取れているのだと思います」。(湯澤校長先生)
GIGAスクール構想の実現に向けて
「教育の在り方を、変えていかなければならない」
そう語るのは、小野統括指導主事です。「子供たちも先生方も困らないようにしていくのが私たちの仕事です。児童・生徒一人1台端末を有効活用していくために、教育委員会としてもさまざまな取り組みを進めています。例えば、PCに触れることが得意でない教員へのフォローアップ研修を実施することを検討しています。ICT支援員には、具体的に授業でどんなことができるのか、教科や学年に応じた提案を期待しています」。(小野統括指導主事)
ICT支援員を通して全校の状況を把握
ICT支援員の運用管理を行うJMCのことを、工藤係長は「学校と教育委員会をつなぐ貴重な存在」だと話します。「私たちが学校へ行くことが難しい状況でも、JMCを通して全校の様子が把握できます。定例会での報告や日々の情報共有により、学校と我々とで情報のズレがなくなります」。(工藤係長)
「JMCが行ったアンケートなど、各種調査による分析結果も役に立っています。タブレット端末の使用率など、学校ごとのレベル感が数値で見えるため、さまざまな企画を立てる上での参考にしています」。(瀬田氏)
「新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休校という非常事態の際も、JMCはすぐに対応策を提案してくれました。ICT支援員の手配や再調整など、迅速に対応できたことで、管理職の先生方にも安心感をもってもらえたと思います」。(瀬田氏)
「私たちからの要望にも、JMCは柔軟に対応してくれています。学校教育に精通したJMCは、私たちのオブザーバーのような頼れる存在です。これからICT支援員事業を始める自治体は、教育委員会と同じ意識レベルで、スピード感をもって対応できる協力者を選ぶことをおすすめします」。(工藤係長)